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脱穀

脱穀_d0021152_339345.jpg稲架にかけた稲穂、
風に吹かれて
脱穀の時を迎えます。
リヤカーに積まれていく稲穂。
稔りの笑顔。

雨ふり晴れて、
いよいよの脱穀です。

脱穀_d0021152_3384275.jpg足踏みの脱殼機。
ペダルをリズムよく踏んで、
稲束をしっかり持って、
先の稲をはずしていきます。
機械が回転する大きな音。

ケースのなかにいっぱいに
なっていく稲穂(花序)。

脱穀_d0021152_3373791.jpg2段階でふるいにかけます。

これが、大変な作業なのです。
機械ならきっと
あっという間の作業ですが、
こちらは手作業。
たくさんの人の手で
茎や穂軸をはずしていきます。


みんなの話し声、笑いとともに作業がすすみます。
「結い」の作業がここにもありました。

脱穀_d0021152_3363234.jpg唐簑(とうみ)という
昔ながらの機械。
隙間を調節し、
籾が落ちる時に
ハンドルを回して
風を起こす。
弱すぎず、強すぎず
風を起こすもの技。


脱穀_d0021152_3352434.jpg軽い米、重い米がわけられる。
軽い籾は、
すなわち中身が入っていない
ということ。

ほんにまあ、
昔の人が作った機械。
よくできています。
ステキです。

脱穀_d0021152_3325472.jpg
脱穀をおえた籾を12キロずつ袋詰め。
総量93キロ。
126㎡の
4番田んぼからの恵み。
米俵一つとはんぶん。

みなさんお疲れした!

脱穀_d0021152_3405960.jpgそして稲穂をはずした藁は、
束ねてゆきます。
藁は様々なことに
利用されます。
畑で苗を守るマルチ、
草履や蓑かさなどの藁細工...
案山子も♪
余すところはありません!

〜余談のお米話〜
精米まえですけれど(もち米なんだけど)、
一回に食べるお米の量が「一合」とすると、一日三食で三合です。
昔の暦では一年が360日だったので、三合×360日で、1080合。
一人の人が一年に食べるお米の量が「一石」 一石は約150キロ。 
昔の人は現代の2.5倍のお米を食べた。(現代人は年間60キロということ)
(一俵は60キロ。一年間に米俵ひとつ食べているということ)

そして、一石がとれる面積が「一反」
(現代では一反で500キロのお米がとれるそうです。当時の3倍以上!)
一反は300坪。昔は一反360坪でした。
だから一坪は一人が一日に食べるお米がとれる面積を一坪という。
お米一石(一年に食べる量)を買える金額が「一両」
お米からの単位いろいろ。
昔から生活に密着したものだったということがわかります。
  参照文献:「田んぼの教室」家の光協会

ちなみに日本の食料自給率。お米は100%です。
(他全体の日本の食料自給率は40%。)
毎日食べている食料のほとんどを外国からの輸入に頼っている。
輸入した食料の1/3をそのまま食べ残し=捨てているという現実。
多くの国で、日本のために食糧が作られている。
その作っている人は、安い賃金でその地主に雇われ、重労働をしている。
その人たちの多くの人たちはその作物を食べることはできない。


脱穀_d0021152_3295246.jpg
人の手。
ひと粒、ひと粒。
もったいなくて、拾う。
ひと粒のお米の種が
80粒の実りとなる。
植物の神秘。すごいなあ。



先述の食料自給率の問題。
瑞穂の国ニッポン。
夏には青々とした田んぼを、秋には黄金色の風に揺れる稲穂を思います。
「(いのちを)いただきます」の意味を
ひとりひとりが、もっとイメージすることが必要なのだと思います。
by tutinokai | 2005-11-03 10:33 | 田んぼ通信
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