堆肥と一緒に田んぼに運ばれてきたミミズです(たぶん)。
田んぼには従来、 イトミミズ類が泥のなかに生息しています。 水を張っていない冬の田んぼにとって、 ミミズは、うれしいお客さんです。 ミミズ(蚯蚓)は、 環形動物門 貧毛綱に属する動物の総称。 目が無く、手足も無く、紐状の動物。 名前は「目見ず」、 または土の中に生息し、日光を見ないことから「ヒミズ(日見ず)」からきたといわれる。 ミミズは土を食べ、そこに含まれる有機物や微生物、小動物を消化吸収した上で 粒状の糞として排泄する。 土壌形成の上では、特に植物の生育に適した団粒構造の形成に大きな役割を果たしている。 そのため農業では一般に益虫として扱われ土壌改良のために利用される。 進化論で有名なチャールズ・ダーウィンは、晩年ミミズの研究も行っている。 ミミズの土壌形成に果たす役割を最初に指摘したのも彼だった。 晩年の著書に「ミミズと土」(1881年)がある。 参照HP / Wikipedia フリー百科辞典 というわけで、ダーウィンさんにも御墨付きのミミズなのであります。 人間の暮らしのなかでも生ゴミ処理のひとつとして、 ミミズコンポストが奨励され始めている。 ミミズは、上記のように有機物が堆肥化する過程で経る発酵・分解を体内で完結させる。 ミミズ糞は無機物で、ふかふかな団粒構造の土となっている。 すごいゾ、ミミズ! 人間の出したもの(ゴミ)がちゃんと土に還るって心地よい。 で、田んぼとミミズの話。 ミミズのなかまは田んぼ土を耕すだけでなく、 土に穴を開けていくことで雑草の種を土中に埋め込んでいる (=芽を出しづらくするということ)。 さらに、ミミズを餌にふえるメダカや鳥のふんは、稲の良質の養分になる。 農薬、除草剤、化学肥料を使った畑や田んぼにはほとんどの生き物、 そしてミミズも生きることができない。 土が固まっているところにもミミズは住めない。 ゆえにミミズがいるということは「いい土」のひとつの指標。 生き物が生息できない畑の野菜や田んぼの稲は、人にとっても良くないことは明らかです。 そうして、「大地の虫」ミミズは、「自然のクワ」ともなって土を耕す。 田んぼの土が肥えればミミズが出る。ミミズが出れば、田んぼの土はもっと肥えてく。 ミミズは土に穴をあける。ミミズを目当てにモグラが来てこれまた穴をあける。 棚田ではこうした小さな穴が下の田んぼへと水がゆっくり流れる役割をするのだそうです。 ところで、ミミズ(この写真にあるミミズ)は水の中では生活できないようです。 水辺の周りの少し湿った場所(田んぼの畔等)を住みかにするとのことです。 冬の田んぼを「自然のクワ」で耕してもらったら、畦に避難してくれるといいな。 モグラが穴を開けたなら、人が畦塗りをすればよし。 「大地の虫」「自然のクワ」分解者ミミズといられる田んぼでありたいものです。
by tutinokai
| 2006-02-12 15:55
| いのちの環
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