百姓仕事が自然をつくる

春の田んぼはカエルの合唱。姿はみせねど、声はする。畦を歩くとぴたりと鳴き止む。
じいっとひそめて待ってると、田んぼはカエルの声にすっぽり包まれる。

田起こし田んぼ。カエルもあせる。三本鍬で起こした土。
生き物たちに今年もあえました。
d0021152_1582814.jpgシュレーゲルアオガエルの泡のたまご(卵塊)
土を起こすと出てきました。
畦の土のなかに白い泡に包まれた卵塊を産む。
孵化してオタマジャクシになると
田んぼの方に流れ落ちる。
田起こしの後は水を張り、代かき、田植え。
オアタマジャクシも泳げるね。
カエルくん、
田んぼのサイクルをよくわかっています。

d0021152_147278.jpg
ドジョウ
土にもぐっていたドジョウです。
産卵数は、4000〜2万個。
これは他の魚よりも多い数です。
それだけ、他の生き物にねらわれる危険が
多いということ。
ごはんはミジンコ。
ドジョウにとって、田んぼの土のなかの方が
水路よりも危険が少なく、
ごはんのミジンコもたくさんいます。
田んぼは、秋には水を抜く。困ったドジョウは水路へ向かう。
田んぼと水路。行き来できるということが、ドジョウを育むことができる田んぼです。

田んぼは、その自然環境に人の手を入れて作られた湿地。
湿地は、多様な生き物を育むことのできる場所。
「人工」の湿地(田んぼ)であっても、
稲の成長(人の利益)だけを追求し、周りをコンクリートで固めて整備をしたり、
農薬を使い、多くの生き物を排除するような場所にしなければ、
こうして多様な生き物が生きることができる。
生き物たちも、田んぼの作業にほぼ添って、そのいのちの環を維持している。

「百姓仕事が自然をつくる」
お金にかえられないかんじんなものがある。
その自然のなかに自分もいるということがわかったら、心あたたかになるでしょう。
心強くもなるでしょう。

  参照文献:「「百姓仕事」が自然をつくる」宇根 豊著 築地書館
[PR]
by tutinokai | 2006-04-23 10:24 | いのちの環
<< 田起こしの虫たち 2006 オケラッタ♪ >>