なんだろう?から知ってゆく

田んぼをじいっと目線を低くしてみていると、だんだん生き物たちがみえてきます。
普段の目線からは知り得なかった世界。

ある生き物をみつけた時、「なんだろう」と思うことから新しい扉がひらきます。
そのときに、「愉しい♪」と思える気持ちはかかせません。

わからないことを、それと向き合いながら、調べたり、人に聞いたりします。
そうすることでわかったことは、「なぜそこにそれがいるのか」ということ。

知ってゆくことによって、それを知る前よりずっとその生き物のことを大切に思います。
そうやって、人と生き物の距離は近づいてゆく。

d0021152_23352220.jpgさて、
畦を歩いていた生き物がいました。
カラダに泥をつけ歩いています。

たぶん「ヤゴ」だと思われます。
が、日本に生息するトンボは200種以上。
同定はとても難しいです。
ですが、
9月のこの時期にいる「ヤゴ」だとしたら、
越冬型のトンボであることがわかります。
その200種のうち、田んぼでヤゴが暮らすのは34種。
田んぼでよくみることのできるトンボで、ヤゴ越冬型を考えると、
そのなかで一番可能性の高いのは、シオカラトンボか、オニヤンマです。
ずんぐりむっくりの体つきも、似ているような気もします。
オニヤンマは複数年ヤゴで越冬し、成虫になります。

調べていくと、「ヤゴ越冬型は、田んぼが乾いてくると生き延びられない」とあります。
(現在は冬に乾田なのが主流であることから、卵越冬型のトンボの方が主流といえる
=卵越冬型の固体数の方が多い。=オニヤンマはアキアカネより固体数が少ない)

d0021152_0493391.jpgみつけたのは畦。乾いてきた田んぼ。 
田んぼ撤退中だったのか!?
行く先はきっと、畦の脇の水路。
そしてオニヤンマの生息域は水路(流水性種)
シオカラトンボの生息域は池(止水性種)

推測の域を出ないけれど、
もし、オニヤンマのヤゴだったら、
これから数年後に
やっとオニヤンマになれるということ。

なるほど、
畦道は、人間だけが通るんじゃないんだな。
フンズケナイデヨカッタ... と感慨深い気持ちにもなるのでした。


   参照文献:「田んぼの虫の言い分」NPO法人 むさしの里山研究会編
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by tutinokai | 2006-09-07 13:34 | いのちの環
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