稲ツト虫とヤドリ蝿

「稲ツト虫」については、田んぼで目立つ幼虫なので、以前から観察してきましたが、
土の会white「稲ツト虫。そして...」 2005.8  「稲ツト虫ものがたり」 2006.7

d0021152_0154274.jpg寄生者の現場を押さえました! →
稲ツト虫に寄生し、成長したヤドリ蝿が、
稲ツト虫の体から出て、蛹になった現場です。
稲ツト虫の体は、そうしてダメージを受け、
しぼんでしまったのだと思われます。


d0021152_016347.jpgこの状況はそここでみられています。
なぜなら...
稲ツト虫には、このヤドリ蝿をはじめ、
17種類もの寄生者がいるのです。
稲ツト虫、前途多難...


稲ツト虫の発生は多く、蛹になるために稲の葉をツト状にしてしまいますが、
あまり大きな被害にならないのは、蛹になるまでに多くの寄生者からの攻撃を受け、
(攻撃といっても、稲ツト虫自身は気がついていないから恐ろしい...)
固体数が急激に増加せず、結果、稲作のうえでもあまり影響はないのだと思われます。
稲ツト虫は害虫とだけみなし、もし農薬をまいたなら、
本来、稲ツト虫をやっつけてくれる寄生者も死んでしまうのでしょう。
その田んぼで、長い年月をかけて保たれてきたであろう自然のバランスが、
稲作にとってもきっと、人工では真似できない絶妙なバランス。

d0021152_017343.jpg稲の葉を折り曲げて、
苞(ツト)のなかで蛹になるのは、
せめてもの敵からの防除なのかなあ?

無事孵った稲ツト虫の成虫である
「イチモンジセセリ」
9月上旬にみられるのは、今年第2世代め。
卵から30日ほどで成虫になる
イチモンジセセリの一生。1年で3世代交代。

この後、お母さんイチモンジセセリは、卵を産んで、
その幼虫は、来年の田植えの時期まで、竹や茅、イネ科の草で越冬します。

  参照文献:「田の虫図鑑」農文協
驚異の寄生者の生き方についての記事はコチラ → 「寄生者」土の会white 2006.7
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by tutinokai | 2006-09-10 13:07 | いのちの環
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