カテゴリ:いのちの環( 57 )

人と田んぼ

「いのちの環」は、田んぼを巡る人のいとなみと、
生き物と植物のつながりをみつめてきましたが、
今回は、
人と田んぼ(お米)との環を。本のなかにあった面白い文章をご紹介。

私たちは誰もが苗字を持っています。
「苗字」...苗。イネの苗。
イネの苗が分かれて増えていくように、
子孫もどんどん増えて栄えていきますように。
そんな祈りが込められている「苗字」。
親戚同士でグループを作り、力を合わせる「結い」のしごと、稲作。
このグループ名が苗字というルーツといわれる。

日本人の苗字に最も多く使われている漢字は「田」
田んぼの位置を表すという苗字も多い。
前にある田んぼ「前田」 横にある田んぼ「横田」
山から流れ出る水の流れにそって順番に
一番上の田んぼ「上田」「山田」 真ん中は「中田」
下の田んぼは「下田」「平田」 高い田んぼは「高田」
川のそばは「川田」 ひらけた田んぼは「原田」
大きな田んぼは「大田」 小さな田んぼは「小田」
葦が生えている湿地の田んぼは「吉田」
やや小高くなった場所をクロといい「黒田」
他にも「竹田」「和田」「池田」「村田」「沼田」「飯田」「田辺」...
知人のなかに一人はきっといる「田」のつくお名前。
田んぼがそれだけ、身近なものだったのだなあと思いはせます。

ちなみに「鈴木」も、
稲刈りが終わりワラを積んだ穂積に来年の豊作を祈り木
(=聖なる木「鈴木」)を立てたことから。

d0021152_2050855.jpg日本人の主食として選んだ、米。
遥か縄文の時代から、
食べられてきた。
日本の気候も
稲作に合っている。

その
栄養価の高さ

d0021152_2134973.jpg収穫量の高さ
(一粒の種子から
 700〜800粒のお米がとれる)
貯蔵のしやすさ
調理のしやすさ
(他の穀類は硬く粉にするけど、
 米だけはそのまま食べられる)
そして、おいしい。


d0021152_23303896.jpg私たちの名前しかり、
長い歴史のなかで日本人は
稲作を続けてきました。
米作りは
大変手間のかかるもの。
だからこそ、多くの人が
協力をすることが必要。
こういった稲作の中で、
d0021152_23344565.jpg協調性や勤勉性、
忍耐強さに富み、
一方では画一性や閉鎖性と
批判もされる日本人の国民性が
培われてきたと
いわれています。
 参照文献:
「田んぼの教室」家の光協会

d0021152_23492229.jpgそうかもなあ〜って思います。
不思議なのは、子どもの頃から
アスファルトに囲まれた
暮らしをしてきた私でも、
「なつかしい」と感じる
この舞岡の谷戸の風景。
その中心には田んぼがあって。


日本人のDNAのなかに、大切なものが受け継がれている。残ってる。
そんなふうに思ったりするのでした。
[PR]
by tutinokai | 2005-11-23 16:28 | いのちの環

稲刈り 〜たくさんの生き物がいるという財産〜

田んぼは、
人がお米を収穫する場処でもあるけれど、
たくさんの生き物たちが暮らす場処でもあるのです。

稲刈りの今日、生き物たちは大慌て。

d0021152_23573135.jpg
 ぐわぁおー!
 まっかちザリガニ ハサミで威嚇です。


d0021152_110105.jpgd0021152_110377.jpg




田んぼの土は栄養分をたくさん含んでいます。
その栄養分が微生物を育み、この微生物たちを餌にして昆虫や小魚がやってくる。
そしてそれを餌にする生き物たちがやってきます。

適度に人間の働きかけがあるということが、生き物の種類を豊富にする。
(まったく働きかけのない安定した環境では、限られた強いものだけが生き残り、
 生き物の種類は減少してしまう)
耕したり、虫や草を防除することは生き物にとっては確かにダメージ。
けれど適度な刺激を与えることによって特定の強い生き物だけが独占するのを防ぎ、
多くの弱い生き物たちが生存できるようになる。

人間の働きかけが強すぎる=「自然破壊」
「いいかげん」は「良い加減」

「益虫」「害虫」「ただの虫」
たくさんの生き物がいるということは、
稲を食べたり、わるい病気を運ぶ生き物もいるということ。
けれど、田んぼから生き物をなくすための努力より、
たくさんの生き物がいるということが田んぼの財産。
そんなふうに思うと、
私たちこそが、田んぼに「いいかげん」で働きかけていることで、
この谷戸(里山)の自然環境を守ってる。
そのことがわかります。
それってすごいことだよね。なんだかうれしいことだよね。

 参考文献:「田んぼの教室」 家の光協会

d0021152_1295123.jpgかけていたネットを支えていた木の棒。
抜くと、畦に開いた深い穴。
コオロギやイナゴがわんさか落ちていました。
ぴょんぴょん跳ねますが、登るに登れません。

ん〜これは、自然の摂理なのか、それとも...
ちとちがう。逃がしておきました。
[PR]
by tutinokai | 2005-10-09 09:56 | いのちの環

生きとし生けるものの場処 その2

古代ハス(大賀ハス)の咲いた田んぼのおとなりの池に、
たくさんの小さなカエルが、はんぶん顔を出しています。
浅い水たまりには、そのまた小さなオタマジャクシと
メダカ or カダヤシが泳いでいます。
「土の会」いのちの環8月 生きとし生けるものの場処

d0021152_22353836.jpgd0021152_223645100.jpg
オタマジャクシのなかに、ひときわ大きなオタマがいました。

「ワシハ、ウシガエルのオタマジャクシ。
 北米から来ました。もう日本にきてからかれこれ90年近くになるのう」

世界各地に人為的に移入され、日本にも大正時代に、食用として移入されたものが
逃げ出して野生化した。別名ショクヨウガエルとも呼ばれ、現在も食用とされている。
国内最大級のカエルで、ウシの鳴き声のような低音で遠くまで響き渡る。
やや濁った水場を好む。繁殖期は六月から七月頃で、6000から20000個の卵を産む。
大型の昆虫・ザリガニ・魚・ネズミ、小鳥、小型のヘビさえも捕食する。
この点から在来種への圧迫が危惧されている。
外来生物法における指定第二陣の対象生物となった。
Yahoo! きっず図鑑 ウシガエル

d0021152_1931948.jpgd0021152_1912727.jpg

そして今、此処に、じりじりハサミを上げながら、オタマさんに近寄ってゆくザリガニ。
「ああ、生きとし生けるものの摂理...リアルだなあ...」なんて思ったり。

「ボクは、アメリカザリガニ。 その名のとおり、アメリカ南東部から来ました。
 いまや、世界一の分布域を持つ、スーパーザリガニです。」

日本には、昭和2年、それより前に輸入されていた食用ガエル(ウシガエル!)の
養殖池に「餌」として神奈川県大船(!!)に、約20匹が持ち込まれた。
ウシガエルの養殖池から逃げ出した個体が持ち前の適応力で生き残り、繁殖。
世界各地で同じような状況が起こっている。
(ああ、ザリガニもタイワンリスも逃がしてしまったのね。かながわけん...)


d0021152_19312825.jpgphoto / 右
そんななか、
蓮の葉の上をスルスルっと這ってゆくヘビ。

きっと、このヘビもまた
カエルを食べ、
ウシガエルに食べられる(?!)という
いのちの環。

今此処に、
生きている生き物たちにとっては、外来種であるかどうかなんてことを知る由もない。
知ったからといって(知れないけど...)、何ができるわけでもない。
生き物たちは、日々生きるために其処にいる。
また、外来種である彼らも、そこに放たれたら、其処で適応しようとする。
それはその生き物にとっては当然の摂理のように思えます。
子どもの頃、ザリガニ釣りをして遊んだ記憶があります。
外来種の生き物であっても、もう其処で慣れ親しんでいる生き物もいます。

8月の欄で、
「生けとし生けるすべてのものはつながっている、いのちの環。(人間は唯一の例外...?)」
と書きました。
ケドケド、人間だって、いのちの環の仲間。例外ではないはずです。

小さな池から、田んぼから、いのちの環がはじまります。


平成16年6月、
日本在来の生物を捕食したり、これらと競合したりして、生態系を損ねたり、
人の生命・身体、農林水産業に被害を与えたりする、
あるいはそうするおそれのある外来生物による被害を防止するために、
それらを「特定外来生物」等として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入等について
規制を行うとともに、必要に応じて国や自治体が野外等の外来生物の防除を行うことを
定める法律。通称「外来生物法」が施行されました。
外来生物法 環境省自然環境局HP  外来種図鑑 FLASH版
[PR]
by tutinokai | 2005-09-18 15:46 | いのちの環

水抜きのさき

水抜きのために掘った溝。その上を二匹のトンボが飛んでいます。
photo / 左:シオカラトンボ(オス) 右:シオカラトンボ(メス)別名をムギワラトンボ

d0021152_2265252.jpgd0021152_2271499.jpg


d0021152_22312493.jpg
水抜きをして田んぼの水の通り道。水たまり。
尾っぽをちょんちょん、ムギワラトンボ
卵を産んでいます。
(写真ちとみにくいですが...)

卵は田んぼの土のなかで、卵で越冬します。
また田起こしの春に...


d0021152_1581949.jpg

こちらは同じ、
ムギワラトンボが卵を産んださき
水抜きの通り道。
他の場所より湿った土。
キリギリスが、
湿った土の上で動けなくなっていました...


いのちが生まれるところ、死するところはおんなじ、ここ。田んぼです。
[PR]
by tutinokai | 2005-09-18 11:55 | いのちの環

生きとし生けるものの場処

ネットを畦に固定するのは、セイタカアワダチソウの茎。
この時ばかりは活躍するセイタカアワダチソウ。の数日後。すごい生命力。芽がでてる〜。

d0021152_0563888.jpg「ワタクシ、セイタカアワダチソウ。
 北アメリカから来ました。」

もともとは観賞用に導入されたとの説もある。
急速に広がったのは第二次世界大戦後。
蜜源植物として優秀であるので養蜂業者が
積極的に種子を散布したとの話もある。



舞岡公園では、
「緑あふれる谷と丘を良好に維持保全し、ながく後世に引き継ぐことを目的として」
と、舞岡憲章にあるように、たくさんの生きとし生けるものの調和を大切にしています。
ゆえに、外来種、帰化植物はできるだけ、繁茂しないように調査、対応している。
指定範囲内では、犬、ネコのペットを連れて入ることは禁止されているのは、
そのフンや匂いで、在来の動植物に影響を与えないようにとの理由です。

その植物が、生き物が、わるいわけではないのだけれど...
生けとし生けるすべてのものはつながっている、いのちの環。(人間は唯一の例外...?)
だから、外来種の動植物は、もともと其処に息づいてきた動植物や自然環境に
何らかの影響を与えていく。なかには深刻な問題にもなっていることもある。


d0021152_1305723.jpg
「ボク、アライグマ。
 北アメリカから来ました。」

アライグマは、幅広い雑食性。
湿地や農耕地から市街地まで多様な環境に
適応し、生息地を拡大している。
1970年代のアニメ「あらいぐまラスカル」。
ペットブームが起こり、
一時はペットとして数万頭が輸入されたが、
飼い主が持て余し、野山に次々と捨てられる結果を生み出した。

「ボク、ちっちゃな時はかわいいけど大人になるとちょっと乱暴にもなっちゃうの。                 だってもともと野生動物なんだもの。」


d0021152_11502035.jpg「ボク、おなじみタイワンリス。
 もちろんタイワンから来ました。」

1935年ごろ伊豆大島の自然動物園から
逃げ出した。
神奈川県では、大島から54匹を
江ノ島植物園に連れてきて飼育を始めたが
台風で小屋が壊れ、タイワンリスは、
弁天橋を渡り(!)、繁殖するようになった。

タイワンリスは、ニホンリスと異なり集団性が強く仲間同士は鳴き声で
コミュニケーションをしており、ヘビに出会ったとき「チーチー」、
ネコに出会ったとき「ワンワン」、猛禽に出会ったとき「ガッ」、などの声を出す。

舞岡で、「鳥の巣だ♪」と思ったものはだいたいタイワンリスの巣だったりする...


d0021152_12103757.jpgメダカ?カダヤシ? どちらでしょう?
この写真では見分けがつかないほど、
とてもよく似ています。

「ワタシはメダカ。キレイな川が少なくなって、
 絶滅の恐れがある種といわれています」

「ワタシはカダヤシ。
 アメリカから来ました。」

カダヤシはその名のごとく、蚊を駆除する目的で海外から移入された。
カダヤシの方が水質汚染にも強く、メダカを駆逐していることが報告されている。
「両種は競争関係にあり、カダヤシの方が優位でメダカを駆逐する。」のだそうです。
両者は餌とするものには顕著な違いがあり、メダカは植物性、カダヤシは動物性が中心。
カダヤシは、メダカのタマゴも食べてしまうと、他のHPに書いてありました...
 メダカとカダヤシの写真 山口県立厚狭高等学校生物部HP

去年谷戸学校で、池のかい掘をした時には、カダヤシの方が多くみつかりました。


8月にみた、外来種はこのへんで。(9月につづく...)
う〜ん...どうしてかな〜と考えると、やっぱり原因は「人」ですよね。
そこに放たれたら、其処で適応しようとする。
それはその生き物にとっては当然の摂理のように思えます。
アニメ「あらいぐまラスカル」のラストシーンは、
少年が、ラスカルは自然とともに暮らすのが一番だと森に放します。
これを真似て捨てる人も多かったようだとの情報もあります。
けど、アメリカではなくて「ここはニッポン」。
それからどうなるのかをよく考える必要があります。

上記の動植物でタイワンリス以外は、
日本生態学会で「日本の侵略的外来種ワースト100」にランクインしている動植物です。
[PR]
by tutinokai | 2005-08-28 13:49 | いのちの環

稲のなかのクモ

d0021152_954548.jpg
ネットかけをしたら、クモが巣を張りました。
稲の花が咲き、トンボが稲穂の上を行き交い、
バッタももうオトナの頃。

ネットかけをしたら、クモが巣を張りました。

クモの巣の先、片方はネット。
もう片方は、稲の葉先。


d0021152_9524752.jpgクモはトンボを掴まえました。
もう食べてしまったから、
その姿はもうありません。
が、そのクモの糸の先にトンボの羽。
羽は食さないようです。

また、次の獲物が自分の網にかかるのを、
じっと待っているクモであります。
 photo / 足長グモ


弥生時代の銅鐸にはクモの絵が描かれているそうです。
農耕をはじめた「瑞穂の国ニッポン」の人々にとって、
クモは作物を荒らす虫を押さえてくれる存在、
という認識が古くからあったのだろうということ。

稲株の間に円網を張って、稲の害虫であるウンカなどを食べているという足長グモ。
クモがたくさんいるということは、稲を守ってくれているということ。
[PR]
by tutinokai | 2005-08-21 14:24 | いのちの環

食物連鎖

イネは光合成をする生産者。生物社会の土台を作り出す。(畦の草花も同じ)
この生産者を食べて恩恵に預かる者=第一次消費者は、人間、そして害虫(ウンカなど)。
その第一次消費者を食べる=第二次消費者は、害虫を食べる害虫の天敵(クモやトンボ)。
(...人間は食べられないですんでいます!)
そしてその第二次消費者を食べる第三次消費者(カエルなど)。
さらにその第三次消費者を食べるのは第四次消費者。
=サギやカモさん。

第五次...と続くこともある。
また、生きている者ではなく、死んだ有機物を食べる一群もいる
=分解者(ミミズ、ユスリ蚊など)
消費者の餌にもなり、栄養分を無機化し、生産者(イネ、草花)の生活を支えている。

人間は、第一次消費者。
だから同じ地位にいる虫たちで、イネを食べる「害虫」とはガチンコ対決!となる。
そして、人間からみると、その害虫を食べてくれる第二次消費者は、「益虫」となる。
とすると、その益虫(第二次消費者)を食べてしまう第三次消費者は害虫で、
第四次消費者は益虫...となる。...のかな???
で、分解者は益虫。

  参照文献:「田の虫図鑑」農文協

なんとまあ、人間のイネ作りのなかの利害関係。
でも、ここ舞岡の田んぼでは、そんな利害は少しおいといて。
「なんくるないさ〜」 でいきましょう。

いのちの環を想っていましょう。

d0021152_2204916.jpgd0021152_2211632.jpg



d0021152_254996.jpg

  photo / コサギ、カエル食べる (2004.10)
[PR]
by tutinokai | 2005-07-10 15:18 | いのちの環

み...みてしまいました

d0021152_3375646.jpgみ...みてしまいました。
あめんぼが集まってる〜、なんだろな?
と、じっとみていたら
気づくと、けっこうな衝撃映像でした。

わかりますか? このアメンボ集団、
もう緑のかえるになりかけのおたまサンを
食しているのです。


それは、よくみると、そこここで繰り広げられていました。
オタマさんもトンボのように、カエルになるまでの道のりは、きびしいのです。
そしてそれが、自然のバランス。

アメンボは、肉食性。
水の表面張力を利用して長い脚で水面に浮き、
水面に落ちてきた昆虫や死骸の体液を吸っている。
餌がなくなると違う場所を求めて飛んでゆく。
夜は、田んぼから飛んで、周りの草かげで過ごすという(みてみたい!)。
成虫で越冬をする。
ちなみに、飴のように甘い匂いがするところからアメンボ(ほんと??)


谷戸学校での自然観察、Charlieさんの授業でアメンボの実験をしました。
針金のモールで、アメンボの形を作って、そっと水に浮かべます。
そして、つまようじの先に食器洗いの洗剤をつけて、その水につけると...
モールアメンボは、沈んでしまいました。もうもとには戻らない。
洗剤のなかの界面活性剤がアメンボの自由を奪う。
たった、つまようじの先の洗剤が。界面活性剤にさらされたアメンボ。
それは死を意味します。
家庭の大量の排水が川に流されたら...どうなるのか。
沈んだモールアメンボは衝撃的でした。

舞岡の田んぼでは、アメンボすいすい泳いでいるけど、
アメンボのいる風景、思えばどんどん減っている。
アメンボがいるということは、水がきれいだということ。

衝撃的なアメンボの姿ではありましたが、
アメンボがいるということが、
きっと、またこの田んぼでの自然のバランスとなっているのでしょうね。

Yahoo! きっず図鑑 アメンボ
[PR]
by tutinokai | 2005-07-10 13:34 | いのちの環

自然のバランス

トンボは一般的にメス一頭で一生に3000から5000個の卵を産みます。
卵は孵化するまでに食べられたり、都合の悪い場所に流されたりするので、
孵化できるのは数%です。
3000 → 300d0021152_4324847.jpg

孵化して出てきた幼虫も、
捕食されたり事故死したりで
羽化できるのはまたそのうちの数%です。
300 → 30

羽化した成虫も、
成熟して産卵できるようになるのは
またそのうちの数%です。
30 → 2

その結果、メスオス各1頭が生き残っていれば、また次の世代が生まれます。

つまり、今みているこのトンボは、
自然界では数千分の一の割合の生き残りで、
次の世代も同じ数の固体数を維持できるのです。

ところが、今トンボの飛び回っている池や田んぼが埋め立てられると
そこでは、次の世代がゼロになります。
水質が悪化したり、コンクリートで護岸されてしまったりすれば、
個体数は激減します。
  
   参照文献:「トンボのすべて」トンボ出版


今ここにいるトンボが、たくさんの試練を経て飛んでいる
かけがえのないひとつの生命であることがわかります。

トンボの保護は環境保護。 ホタルの保護も環境保護。
すべての生き物の保護は環境保護から始まるのだと思います。

食物連鎖の頂点にその文明を経て君臨する人類は、
環境を簡単に壊すこともできる。
けれど、地球規模で巻き起こっている破壊されていく環境に危機を感じ、
守れるのも、また人類だけなのではないのかなと
そんなふうに思います。
人間もまたその環境のなかでこそ生きている同じ生命なのだから。
[PR]
by tutinokai | 2005-06-26 15:50 | いのちの環

ヤゴvsオタマジャクシ トンボvsカエル

d0021152_341850.jpgシオカラトンボが、
稲の上をぐるぐると回っています。
「ここは、僕の田んぼだぞ。
 かわいい娘は歓迎するけど、
 他のオスは来ないでくれよ」

な〜んて♪



トンボは一生肉食性で、幼虫は水中の生きた小動物を捕食します。
餌はミジンコ、イトミミズ、ボウフラ、「オタマジャクシ」

ヤゴはオタマジャクシを食べる。

そして羽化してトンボになって。
成虫は空中、地上、葉上などの飛行中または静止している小動物を食べます。
カ、アブ、ハチ、コガネムシなど。

逆に成虫は鳥、魚(産卵中のトンボに水中からジャンプ。←これはスゴイ!ホント!?)、
肉食性の昆虫、「カエル」などに捕食されます。
  
   参照文献:「トンボのすべて」トンボ出版

d0021152_3594417.jpgトンボはカエルに食べられる。

なんと!形勢逆転!
オタマジャクシ=カエルもだまってはいませんね。
なんだかスゴイ。
生き物の世界。
[PR]
by tutinokai | 2005-06-26 15:30 | いのちの環