稲架にかけた稲穂、
風に吹かれて 脱穀の時を迎えます。 リヤカーに積まれていく稲穂。 稔りの笑顔。 雨ふり晴れて、 いよいよの脱穀です。 足踏みの脱殼機。 ペダルをリズムよく踏んで、 稲束をしっかり持って、 先の稲をはずしていきます。 機械が回転する大きな音。 ケースのなかにいっぱいに なっていく稲穂(花序)。 2段階でふるいにかけます。 これが、大変な作業なのです。 機械ならきっと あっという間の作業ですが、 こちらは手作業。 たくさんの人の手で 茎や穂軸をはずしていきます。 みんなの話し声、笑いとともに作業がすすみます。 「結い」の作業がここにもありました。 唐簑(とうみ)という 昔ながらの機械。 隙間を調節し、 籾が落ちる時に ハンドルを回して 風を起こす。 弱すぎず、強すぎず 風を起こすもの技。 軽い米、重い米がわけられる。 軽い籾は、 すなわち中身が入っていない ということ。 ほんにまあ、 昔の人が作った機械。 よくできています。 ステキです。 脱穀をおえた籾を12キロずつ袋詰め。 総量93キロ。 126㎡の 4番田んぼからの恵み。 米俵一つとはんぶん。 みなさんお疲れした! そして稲穂をはずした藁は、 束ねてゆきます。 藁は様々なことに 利用されます。 畑で苗を守るマルチ、 草履や蓑かさなどの藁細工... 案山子も♪ 余すところはありません! 〜余談のお米話〜 精米まえですけれど(もち米なんだけど)、 一回に食べるお米の量が「一合」とすると、一日三食で三合です。 昔の暦では一年が360日だったので、三合×360日で、1080合。 一人の人が一年に食べるお米の量が「一石」 一石は約150キロ。 昔の人は現代の2.5倍のお米を食べた。(現代人は年間60キロということ) (一俵は60キロ。一年間に米俵ひとつ食べているということ) そして、一石がとれる面積が「一反」 (現代では一反で500キロのお米がとれるそうです。当時の3倍以上!) 一反は300坪。昔は一反360坪でした。 だから一坪は一人が一日に食べるお米がとれる面積を一坪という。 お米一石(一年に食べる量)を買える金額が「一両」 お米からの単位いろいろ。 昔から生活に密着したものだったということがわかります。 参照文献:「田んぼの教室」家の光協会 ちなみに日本の食料自給率。お米は100%です。 (他全体の日本の食料自給率は40%。) 毎日食べている食料のほとんどを外国からの輸入に頼っている。 輸入した食料の1/3をそのまま食べ残し=捨てているという現実。 多くの国で、日本のために食糧が作られている。 その作っている人は、安い賃金でその地主に雇われ、重労働をしている。 その人たちの多くの人たちはその作物を食べることはできない。 人の手。 ひと粒、ひと粒。 もったいなくて、拾う。 ひと粒のお米の種が 80粒の実りとなる。 植物の神秘。すごいなあ。 先述の食料自給率の問題。 瑞穂の国ニッポン。 夏には青々とした田んぼを、秋には黄金色の風に揺れる稲穂を思います。 「(いのちを)いただきます」の意味を ひとりひとりが、もっとイメージすることが必要なのだと思います。
by tutinokai
| 2005-11-03 10:33
| 田んぼ通信
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