稲の成長とともに、葉っぱを食べにいろんな虫がやってきます。
いろんな幼虫も。代表的な幼虫は、稲ツト虫、ニカメイチュウなど。 そんな幼虫(イモ虫)に寄生して生きる虫たちがいました。 小繭蜂(コマユバチ)の仲間です。 小繭蜂は、寄生蜂。 「寄生蜂」ってなんでしょう? それは、 幼虫や蛹など生きた虫に産卵する蜂。 調べてみると... 未知の世界が広がります... コワイヨ。 蜂は、寄生する奇主(幼虫)の葉の食べ痕で、 その触角で、奇主が「いるな」と感じ、やって来て、奇主のカラダに産卵する。 卵とウイルスをすばやく産みつける。 奇主はそのウイルスの作用で、異物が入ったことに気づかない。 そして、卵は奇主の体内で孵り、 寄主を殺さず、かつあまり元気に生かさぬようにしながら、栄養を吸収して育つ。 奇主は元気もりもりに葉っぱは食べられないように=抵抗力がつかないように 蜂にコントロールされている。 そうして、蜂は生きるに最低限必要な栄養を奇主から受けて成長する。 そして...ある日とうとう 奇主のカラダを破って寄生蜂の幼虫たちが出てくる。 そして個々に繭を作り始め、幼虫たちはこの繭の中で蛹になる。 しかも、寄主である幼虫は、もちろんお亡くなりなってしまうのだけれど、 蜂の幼虫がたちが出たあとは、そこから動いて移動する(どいてくれる)のだそうだ。 それも蜂のコントロール... そして、羽化した蜂は、また新たな寄主をみつけてゆくのです。フフフ... ...こわい話です。すごいです。 そしてさらにすごいのは、植物=稲!(なのかもしれません)。 寄生蜂が来てくれたら、奇主の幼虫は、もりもり葉っぱを食べられなくなるので、 植物は、自分(葉っぱ)が食べられてしまうことが少なくてすむのだ。 奇主の幼虫の食べ痕を触角で感じる寄生蜂。 植物が幼虫に食害されると、なんらかのシグナルを出し、寄生蜂を呼ぶのだそうです。 食害された植物が、寄生蜂を必要としているということ。 ...ので、稲作をする人にとっては、 奇主の幼虫が、害虫。寄生する蜂が、益虫となるのです。 食うか食われるか、入り交じるバトルがあったのでした... こちらは、ヤドリ蝿の仲間の蛹。→ 稲ツト虫に寄生するそうです。 参考HP 寄生バチをめぐる三角関係 こんな本もあるようです。 「寄生バチをめぐる「三角関係」」 高林純示・田中利治著 講談社
by tutinokai
| 2006-07-09 14:13
| いのちの環
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