「稲ツト虫」については、田んぼで目立つ幼虫なので、以前から観察してきましたが、
土の会white「稲ツト虫。そして...」 2005.8 「稲ツト虫ものがたり」 2006.7 寄生者の現場を押さえました! → 稲ツト虫に寄生し、成長したヤドリ蝿が、 稲ツト虫の体から出て、蛹になった現場です。 稲ツト虫の体は、そうしてダメージを受け、 しぼんでしまったのだと思われます。 この状況はそここでみられています。 なぜなら... 稲ツト虫には、このヤドリ蝿をはじめ、 17種類もの寄生者がいるのです。 稲ツト虫、前途多難... 稲ツト虫の発生は多く、蛹になるために稲の葉をツト状にしてしまいますが、 あまり大きな被害にならないのは、蛹になるまでに多くの寄生者からの攻撃を受け、 (攻撃といっても、稲ツト虫自身は気がついていないから恐ろしい...) 固体数が急激に増加せず、結果、稲作のうえでもあまり影響はないのだと思われます。 稲ツト虫は害虫とだけみなし、もし農薬をまいたなら、 本来、稲ツト虫をやっつけてくれる寄生者も死んでしまうのでしょう。 その田んぼで、長い年月をかけて保たれてきたであろう自然のバランスが、 稲作にとってもきっと、人工では真似できない絶妙なバランス。 稲の葉を折り曲げて、 苞(ツト)のなかで蛹になるのは、 せめてもの敵からの防除なのかなあ? 無事孵った稲ツト虫の成虫である 「イチモンジセセリ」 9月上旬にみられるのは、今年第2世代め。 卵から30日ほどで成虫になる イチモンジセセリの一生。1年で3世代交代。 この後、お母さんイチモンジセセリは、卵を産んで、 その幼虫は、来年の田植えの時期まで、竹や茅、イネ科の草で越冬します。 参照文献:「田の虫図鑑」農文協 驚異の寄生者の生き方についての記事はコチラ → 「寄生者」土の会white 2006.7
by tutinokai
| 2006-09-10 13:07
| いのちの環
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